銃社会・アメリカ

水曜日は、朝8:30から夜18:30まで授業があって、最後の授業の頃には、かなりふらふらなのですが、なかなか強烈なデータを立て続けに見せられ、目が覚めました。

「2002年のアメリカ全体での銃による死者は29,699人。このうち、自殺が17,000人、他殺が12,000人。そのほかが不慮の事故など。毎日80人が銃で死亡しており、160人が負傷し、1000件の事件が起きている」。

もちろん、先進国の中ではダントツの高さ。ちなみに、日本の銃による死者数は、年間で17人、事件数は100件(2004年)。

先生は詳細なデータ分析を見せながら続ける。「被害者の多くは、子供、女性、ブラックアメリカンなどのマイノリティーグループ。」

たしかに、白人に比べ黒人の銃による他殺率は、21倍も高い*1

「ところで、上院議員の中に何人のブラックアメリカンがいるか知っていますか」。生徒が答える前に先生が言う。「ゼロ!ゼロですよ、ゼロ」。「上院議員の典型的な例です。タバコを吸い、ドンちゃん騒ぎが好きな白人中年男性。これはアメリカの典型的な銃の保有者の姿と一致します」

しかし、過去に"年間最優秀教授賞"を何度も授業している先生は悲観的ではない。「私達のやるべきことは、予防の行き届いた社会を作ることです。数年前までシートベルト着用率は10%だったが、今では70%まで上がりました。世界は変えることができるのです。」

ちなみに、銃を家庭に保有している率の高い州は、WY, MT, AK, SD, AR, WV, AL, ID, MS, ND, KY, WI, SC, UT, and LA、反対に低い州は、HI, MA, RI, NJ, CT, and NYだそうです。中でもここマサチューセッツ州は特に低いらしく、実に14%しかないそうで、犯罪は銃よりもナイフのほうが多いそうです。

結論。アメリカは危なすぎる。

*1:ちなみに、自殺率をみると、白人のほうが高い