Memoirs of a Geisha

遅ればせながら、Memoirs of a Geisha(邦題:Sayuri)を見てきました。公式サイトはこちら。(英語日本語

木曜日18:40スタートとあって、ぼくたち日本人4名以外は、外人さんが15人くらい。150人は入れるであろう映画館はがらがらです。

以下ネタバレあり。

ネットでは「日本の文化である芸者を曲解している」との論調が主ですが、個人的には、まぁこんなもんだろうと思ってしまいました。京都に6年もいたのに、一度も芸者遊びなんてしたことないので*1、実際にどれくらい誇張されているのかいまいち分からないですし。

でも、終わった後の「結局、何が言いたかったんだろう」と思ってしまう作品でもありました。思うにその原因は、「身売りされ奴隷同然の環境の中、たまたまであった渡辺謙に親切にされ生きる希望を見出して、一流の芸者になって再会することを目標に一生がんばりました」という一番骨格となるべくストーリーをサポートする画像があまりになさすぎるからではないかと。彼女が必死で踊りや三味線の稽古に励む姿があればいいのに。「一目で恋に落とすための目線の使い方」とか「思わずほれ込んでもう一杯飲んでしまうようなお酒の注ぎ方」とか。そのせいで、単に「女同士の嫉妬や憎しみは怖いね、あぁこわいこわい」という陳腐な話に商店が行き過ぎてしまい、「伝説の芸者の物語」から「土曜サスペンス劇場」レベルの話になってしまっていました。あぁもったいない。

*1:研究室の教授には3年間ずっと「お茶屋に連れていって〜」と繰り返し言っていたのに、結局おごってくれたのはクリスマスのケンタッキーだけ