感染症学ケーススタディ(コレラ)

今日のテーマは感染症の流行(outbreak)。ケースはミャンマーコレラ

1998年10月18日、ミャンマーのある地方都市において、65人の患者が重度の急性の水様性下痢で入院。多くが大人。患者の診断からコレラが原因と判明。あなたの役割は、明日現地に入り、その原因を探ること・・・。

まぁコレラなら調査で死ぬことはないので、少しは気楽なのかなと思いながら授業に参加しておりました。なんでも、ケースの前に行うバックグラウンド講義で扱ったエボラ出血熱コンゴの場合、死者の多くは保健従事者だとか。SARSと戦った香港や台湾のお医者さん達も、同じようなことを言っていました。

印象に残った先生からのメッセージ2点。

  • Investigation always should be done well.(=調査は必ず成功裡に終わらせなければならない)
  • Don't brainstorm in front of press.(=憶測の発表をするな)

後者はともかく、前者のプレッシャーはすごいものらしいです。感染症なんていうと世界の片隅で起きているように思いますが、実は日々膨大な量のoutbreakが報告されていているんですよね。

ちなみに、ミャンマーのケース、「10日前に停電で浄水施設が停止し水道供給量が減ったため、健康な大人は近くのため池の水を飲んで過ごした。この池が感染源」というオチでした。停電の事実を最初に教えてもらえれば、一発で原因が分かるだろーに。なんのこっちゃ。