馬頭琴

 「モンゴル」で思いつくうちのひとつに、馬頭琴なるものがあります。というか、あるそうです。小学校の授業で習ったらしいのですが、わたしゃ、いまいち記憶がありません。

 モンゴルの遊牧民の、ある家のラクダに、白い子供が生まれる。この子供は、相当難産だったようだ。そして、難産になると、大抵、親ラクダはその子供の育児を放棄してしまう。
 飼い主は必死に親ラクダと子ラクダを向き合わせたり、無理やり乳を飲ませたりする。けれど、親ラクダは子ラクダを蹴ったり、威嚇したりして、近づけさせない。
 時がたってあせりも見え始めたころ、家の長老は、馬頭琴の楽師を呼んでくるよう、孫に命じる。そして親子ラクダの目の前で、歌いながら、馬頭琴の音色を聞かせると、なんと親ラクダは涙を流し、その場で、子ラクダを受け入れるのだ。
ダメ工房映画感想文 「らくだの涙」より

夜ご飯を食べていたら、出し物として、馬頭琴弾きのおにーちゃんが現れて、馬頭琴を弾きまくっていました。地元の馬頭琴選手権で優勝したらしいです。でも、上手下手の判断をできるほど聞いたこともないし、みな、ふーん、という感じでした。涙は流さないな、さすがに。

 ちなみに、この馬頭琴、楽器の先端が馬の形をしています。弦は2本で、馬の毛で作られています。ちょっと借りて弾いてみましたが、意味のない音が「うにぃー」と出るくらいで、とても音楽にはなりません。バイオリンみたい。なお、お土産やさんにいくと、ちっちゃいやつで1500円くらいで売っていました。